最近まで就職活動をしてきたので、この記事から書いていこうと思います。
数学を学んでいる人たちにどんな職種があるのかというと、主に以下があります。
・数学の教師
・数学の研究者
・アクチュアリー
・クオンツ
おそらく、数学の教師と数学の研究者は想像がつくと思うのですが、アクチュアリーとクオンツははじめて聞いたという人もいるでしょう。今回はこの2つの職種について紹介しようと思います。簡単にいうと、アクチュアリーは保険会社で会計数字のチェックをする人たち、クオンツは高度な数学やITの技術を使って金融取引の戦略などを考える人たちです。
アクチュアリーについては、
「アクチュアリー試験数学の研究」
クオンツについては、
「金融日記」
がためになるサイトだとと思います。
(ただ、クオンツについては時代が違うので、現在とギャップがあります。)
アクチュアリー採用をしている企業は、上のサイトを参考にしてください。クオンツに関しては、金融工学コースなどとよばれることもあります。採用している有名な企業は、
MTEC
三菱東京UFJ銀行
みずほ第一フィナンシャルテクノロジー
東京海上日動
第一生命
損保ジャパン
三菱UFJ證券
野村證券
大和証券キャピタル・マーケッツ
などがあります。ベンチャー系や中小企業(必ずしも金融工学コースやクオンツ採用というわけではないですが、金融工学に関係する職種がある企業)では、
ニューメリカルテクノロジーズ
シンプレックス・テクノロジー
TGIフィナンシャルソリューションズ
クオンツリサーチ
金融エンジニアリング・グループ
センティリオン
などがあります。就職サイトなどで「クオンツ」や「金融工学」などで検索をすれば、他にもでてくるかもしれません。
外資系金融機関は詳しく調べてないのでわかりませんが、ゴールドマンサックスやBNPパリバにはクオンツをやっている人と話したことがあります。ただし、新卒でストレートに入ったという人はあまり聞いたことがありません。サブプライムショック前は、新卒でクオンツ候補を積極採用していたみたいですが、リーマンが破たんした後に、クオンツ部門をなくした金融機関もあるようです。(クオンツでなくてもいいならば、積極的に採用している外資はあります。)
ロイターの記事ですが、米ゴールドマン、クオンツファンドのGEOを閉鎖(2010年1月25日、ロイター)が参考になるかと思います。ちなみに、「ゴールドマンは、同社のクオンツ投資戦略グループのロバート・リターマン会長が1月末で退任することも明らかにした。」と記事に載っていて、リターマンはあのブラック・ショールズ式で有名なブラックと「ブラック・リターマンモデル」を開発した計量系の人です。
数学を学んできた人向けと書きましたが、数学科出身でなくても大丈夫です。文系の人でもアクチュアリーはいますし、大学の数学がわかっていない人でも大丈夫だと思います。ただ、数学に対して拒絶反応がなければいいです。必ず大学の数学をやっておく必要はありません。
ただし、アクチュアリーとクオンツ採用はかなり人数が少ないです。1社に多くて採用は10名くらい、少ないところだと1~2名という企業もあります。その枠に何千人も応募してくるので、かなり倍率は高いです。実は私も3社(2社は外資)ほどリスクヘッジの意味でアクチュアリー採用を受けていました。今年の1月ごろに受けてみようかなあと思いつきで受けて、全部最終段階くらいまで進んだのですが、その企業のことが第一志望でないみたいな生意気ないい方をしたので、全部落とされました(笑)。ちゃんと社会人の対応をしましょう。
アクチュアリー・クオンツ採用でなくても、入社後に勉強してアクチュアリーとして働いている人たちもいます。逆のパターンで、アクチュアリー採用でも、アクチュアリーの正会員になれなかった人たちもいます。社会人になってからも勉強できる人たちか、もしくは学生の頃に勉強しまくっていた人たちが受かるのかもしれません。
以上になります。
KUNI さん
返信削除当方のサイト
「アクチュアリー試験数学の研究」
http://d.hatena.ne.jp/actuary_math
をご紹介くださり誠にありがとうございました。(リンクで見つけました)
その後の「金融日記」が「(ただ、クオンツについては時代が違うので、現在とギャップがあります。)」というのは新たな発見でした。
クオンツの世界に行かれるということでアクチュアリーとは疎遠になるかもしれませんが、今後ともよろしくお願いいたします。
actuary_mathさん、コメントありがとうございます!アクチュアリーを志望する人にとっては、とてもよいサイトだと思ったので、紹介させていただきました。(勝手に紹介していて、申し訳ないです。。。)
返信削除金融日記については、文章が読みやすく面白いので、ときどきチェックをしています。「現在とギャップがある」というのは、「リーマンショック前と後で(外資の)クオンツ採用の需要が減ったような気がする」という意味で書きました。私の先輩にも、リーマンショック前に外資系でクオンツとして入社された方たちがいたのですが、ショック前後には辞めていたり、転職している方たちもいました。(日系では、各社数名ほどではありますが、クオンツ系の職種を募集しているいようです。)
クオンツの需要が今後どうなるのかは、市場次第なのかもしれません。クオンツの方たちが頑張って、企業(社会)に貢献できるような働き方をすれば、需要は増えるでしょうし、ぱっとしなけば増えないのだと思います。
まだ学生という身分で至らない部分も多々あると思いますが、こちらこそ今後ともどうぞよろしくお願い致します。