2014年1月25日土曜日

鈴木敏文の統計心理学 データサイエンティストを超える仕事術



セブン&アイのトップ鈴木敏文さんのインタビュー本です。統計という名前がついていますが、統計的な専門用語は全くでてきません。データに対する見方とか扱い方に関する姿勢は見習うべき点は多いと思います。当たり前ですが、ただデータをみて漠然と分析するのではなく、あらかじめ仮説を持って、それを検証するためにデータ分析をする。仮説が正しくなかったときは、どこに原因があるのか追求する。また、この本では人間の購買行動心理についての重要性を述べています。

データ分析というと大学で使うような統計解析学とか数値解析、最新のIT技術を駆使するとか思い浮かべる人もいますが、ビジネスではそれらの数式やアルゴリズム自体が重要なのではありません。もちろん、それらを使ってよい次の経営戦略(利益をあげる、コストを下げる等)につなげられるならば、それはとても意味があります。この本ではそういった点については全く触れられていない(むしろ、サブタイトルが「データサイエンティストを超える仕事術 となっている)ので、「難しい数学をゴリゴリ使いたい!」という人たちには面白くないかもしれません。

しかし、ビジネスの現場では難しい数学(?)を使えるだけの人よりは、データから意味のある数字を読み取り、次のビジネスにつなげることができる人のほうが重要視されます。それが出来た上で、大学や大学院で学ぶ数学(数理モデル)を使う場面を適切に選び、使える(IT開発や環境設定も含めて)人は最強ですね。そんな人はどこからもひっぱりだこだから、非常に貴重な人材として扱われるでしょう。

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