2011年10月30日日曜日
数学に感動する頭をつくる
数学教育業界で有名な栗田先生の本です。本書は2004年に出版されていますが、その単行本の携帯版です。数学を身につけるためにはどんな能力が必要で、そのためにはどのようなことに気をつければよいのか解説している本です。 数学を勉強していて、伸びる生徒と伸びない生徒はどこに違いがあるのか。様々な能力開発について紹介しています。「自ら考え工夫する力をつける」というのは、数学には限らず大事なことですね。子どもが中学受験や高校受験・大学受験を控えているという親御さんにも参考になると思います。
2011年6月10日金曜日
悩まない
仕事をしているときに、「悩んでいる」という状態はよくないです。その悩んでいる時間というは大抵何も生み出していないからです。確かにこんなことをいわれてみれば、それもそうだと思います。悩むのではなく、「考える」ことが大事だとこの本は主張してます。ここでいう「考える」とは、答えがあるという前提に立っています。答えを出すのが不可能に近い問題に「悩む」のではなく、答えを出すのは難しくほとんどの人がわからないけど、自分だけの視点によって解決できるような「イシュー」に取り組む。そうすることで、バリューのある仕事ができるのでしょう。
2011年1月22日土曜日
お金に稼いでもらう(不動産投資)
今回は数学の話ではなくて、お金の話に関する本を紹介します。この本はアマゾンのレビューが500近くあり、すでに知っている方も多くいらっしゃると思いますが、お金について学ぶとき比較的面白い本だと思うので紹介します。
こういった類の本を読むと、よく「お金に稼いでもらう」という言葉を目にします。自分はこれをはじめて聞いたとき、どういう意味なのだろうと思っていました。簡単に一例をあげると、「不動産投資をする」ことです。たとえば、マンションを1部屋分(1つでもいいですが)購入したとします。ただし、そこへは居住しません。そのマンションを誰か賃貸に出して、賃貸収入をえてお金を稼ぐ。これが「お金に稼いでもらう」という意味です。
お金の素人からするとおいしい話だと思う人もいるかもしれません。毎月自動的にお金が入ってくるのですから。
たとえば、頭金ゼロで3000万円で物件を購入したとします。ローンを35年組むとして、金利は変動として、2%にしましょう。すると、月々の返済額は9.9万円で、管理費等を1万円とすると合計10.9万円の支払いになります。(下のサイトのヤフー不動産でローンの計算ができます。)
ヤフー不動産の住宅ローンシミュレーション
ここでマンション1部屋を月に13万円で貸せたとしましょう。すると、ローンの支払いが10.9万円で収入が13万円ですので、差額の2.1万円が利益となります。
しかし、不動産について勉強したことがある人ならわかるように、そんなに簡単な話ではありません。
まず、マンションを購入するときに、自己資金があるかどうかとか、ローンを組めるかどうか(銀行がお金を貸してくれるか)が問題になります。また、ローンを組むとしても、固定金利にするか変動金利にするかという選択があります。今は変動は1%を切ってますが、5年以内に日本の財政はとんでもないことになる可能性大(このままだと)なので、インフレになるともいわれています。しかし、ずーっと金利は低金利なので、心配する必要がないという人もいます。こういうのも最終的な判断は自分でします。(インフレになれば、不動産価格もあがるといわれていますが、どうなるかはふたをあけてみないとわかりません。)
先ほどのマンション購入の例で考えると、もし変動金利が2%から3.5%になったとしたら、月々のローンの支払いが12.4万円となってしまい、管理費等を合わせると13.4万円になり、収入(13万円)よりも多くなってしまいます。
さらに、不動産投資する物件自体が、いい物件か悪い物件かも判断する必要があります。駅から近いのか、買い物しやすいのか、日当たりはいいのか、管理会社はいい管理をしているのか、などなど。場所自体も考慮する必要があります。坪単価を計算して、周辺の物件と比較するのも当たり前になってきます。(ちなみに今は都市開発がされている勝どきや豊洲などがいいようですが、なにせよ埋立地ですので、不安に思う人もいるようです。あとは、広尾にある高級マンションとかは古くても価格が落ちにくいそうです。)
また、一般的に中古マンションがいいとされていますが、ものによっては新築がいいというマンションもあります。これから日本の人口は減少してくるので(外国人がたくさん移住してこない限り)、景気が上向いても不動産価格が急にあがることもないですし、賃貸物件も余ってきて供給過剰になるというおそれもあります。さらに、これからエコなマンションが増えてきたり、電気自動車が充電できるマンションもできるようなので、そこらへんの動向も考慮する必要があります。
不動産投資をする際に、まだまだ考慮すること(不動産取得税や、固定資産税などの税金の話や、諸費用の問題など)はたくさんあります。さらに、賃貸に出した時のデメリットなど(空室リスクなど)も考える必要があり、そう簡単な話ではないでしょう。実際、不動産を購入して賃貸に出している人に話を聞いてみたら、収支トントンでいけばいいと言っていました。
ただ、こういった不動産投資で儲けている人もいます。そういった類の本もたくさんでています。また、居住用の不動産だけではなく、セミナー用や撮影用、パーティー用に部屋を貸したりする方もいます。まあ、学生のうちからこうった投資をしている人は少ないでしょうから、社会人になってお金を稼ぐようになってからですね。
2011年1月20日木曜日
数学がすべてではない
このブログでは、世の中で数学がいかに役に立っているか、どのように使われているかということを紹介しています。私自身も数学が好きですし、本業や業務に関係ない数学の本を読んだりしています。
こんな感じなので、数学がすべてだと思われるかもしれませんが、そうではありません。数学がすべてだと主張するつもりも全くありません。
よくいわれることですが、数学科で学ぶような数学は哲学に近い学問です。役に立たせるというよりは、芸術的な分野だと考えています。きれいな定理や証明をみると、すごいなあとか、心を動かされるときもあるのですが、正直そんな証明などを知らなくても、実務ではあまり重宝されません。むしろ、定理や公式をうまく使える方が重要でしょう。
私の大学時代の前半はとにかく数学の厳密性を求め、きれいになるような証明方法などを考えてました。そういったことをやっていると、思考が鮮明になり、すっきりした感覚になっていました。しかし、大学の後半からはざっくりとした感じになって、そういった感動的な思いをすることは少なくなり、むしろ数学が実務でいかに使えるかという点に重点をおいて勉強していました。
まあ、実務で使える数学といっても正確な記述ではないので、それらも直接的には役に立たないことも多々あります。ただし、ある程度の基準といいますか、目安になるものは必要でしょう。たとえば、複雑な金融派生商品などを計算する際に、あてずっぽうで計算するよりは、理論的な根拠に基づいて計算した方がよいと考えます。
目安を持つという話では、以下の「バフェットとソロス勝利の投資額」という本にも「自分の基準をもつのが大事」と書かれてありますね。
色々と述べてきましたが、実務では数学も使うかもしれないけど、それは1つのツールにすぎず、それを絶対視することはないということです。
こんな感じなので、数学がすべてだと思われるかもしれませんが、そうではありません。数学がすべてだと主張するつもりも全くありません。
よくいわれることですが、数学科で学ぶような数学は哲学に近い学問です。役に立たせるというよりは、芸術的な分野だと考えています。きれいな定理や証明をみると、すごいなあとか、心を動かされるときもあるのですが、正直そんな証明などを知らなくても、実務ではあまり重宝されません。むしろ、定理や公式をうまく使える方が重要でしょう。
私の大学時代の前半はとにかく数学の厳密性を求め、きれいになるような証明方法などを考えてました。そういったことをやっていると、思考が鮮明になり、すっきりした感覚になっていました。しかし、大学の後半からはざっくりとした感じになって、そういった感動的な思いをすることは少なくなり、むしろ数学が実務でいかに使えるかという点に重点をおいて勉強していました。
まあ、実務で使える数学といっても正確な記述ではないので、それらも直接的には役に立たないことも多々あります。ただし、ある程度の基準といいますか、目安になるものは必要でしょう。たとえば、複雑な金融派生商品などを計算する際に、あてずっぽうで計算するよりは、理論的な根拠に基づいて計算した方がよいと考えます。
目安を持つという話では、以下の「バフェットとソロス勝利の投資額」という本にも「自分の基準をもつのが大事」と書かれてありますね。
色々と述べてきましたが、実務では数学も使うかもしれないけど、それは1つのツールにすぎず、それを絶対視することはないということです。
2011年1月19日水曜日
食える数学
このサイトを運営しているからには、この本を紹介しないわけにはいきません。数学をいかに役立て、数学でいかに食っていくかということに焦点をあてています。電子マネーの話や、QRコード、フーリエ変換を使った石油発掘の話の紹介、迷惑メールの見分け方、アクチュアリーの話などなど、非常に身近にあるものの中で、数学がどうかかわっているのかが書かれてあります。
数学の専門用語や数式もちょこちょこでてきますが、そんなに難しい話はしてないので、とても読みやすいと思います。
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また久しぶりにブログを書きます。最近はリモートワークで、通勤時間が減ったことにより、より時間が有効活用できるようになったので、また読んだ本のアウトプットをする機会をまた作っていこうと思います。 3月ごろからずっとリモートワークをやってきており、はじめは慣れない部分もあり、効率...

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