2011年1月22日土曜日
お金に稼いでもらう(不動産投資)
今回は数学の話ではなくて、お金の話に関する本を紹介します。この本はアマゾンのレビューが500近くあり、すでに知っている方も多くいらっしゃると思いますが、お金について学ぶとき比較的面白い本だと思うので紹介します。
こういった類の本を読むと、よく「お金に稼いでもらう」という言葉を目にします。自分はこれをはじめて聞いたとき、どういう意味なのだろうと思っていました。簡単に一例をあげると、「不動産投資をする」ことです。たとえば、マンションを1部屋分(1つでもいいですが)購入したとします。ただし、そこへは居住しません。そのマンションを誰か賃貸に出して、賃貸収入をえてお金を稼ぐ。これが「お金に稼いでもらう」という意味です。
お金の素人からするとおいしい話だと思う人もいるかもしれません。毎月自動的にお金が入ってくるのですから。
たとえば、頭金ゼロで3000万円で物件を購入したとします。ローンを35年組むとして、金利は変動として、2%にしましょう。すると、月々の返済額は9.9万円で、管理費等を1万円とすると合計10.9万円の支払いになります。(下のサイトのヤフー不動産でローンの計算ができます。)
ヤフー不動産の住宅ローンシミュレーション
ここでマンション1部屋を月に13万円で貸せたとしましょう。すると、ローンの支払いが10.9万円で収入が13万円ですので、差額の2.1万円が利益となります。
しかし、不動産について勉強したことがある人ならわかるように、そんなに簡単な話ではありません。
まず、マンションを購入するときに、自己資金があるかどうかとか、ローンを組めるかどうか(銀行がお金を貸してくれるか)が問題になります。また、ローンを組むとしても、固定金利にするか変動金利にするかという選択があります。今は変動は1%を切ってますが、5年以内に日本の財政はとんでもないことになる可能性大(このままだと)なので、インフレになるともいわれています。しかし、ずーっと金利は低金利なので、心配する必要がないという人もいます。こういうのも最終的な判断は自分でします。(インフレになれば、不動産価格もあがるといわれていますが、どうなるかはふたをあけてみないとわかりません。)
先ほどのマンション購入の例で考えると、もし変動金利が2%から3.5%になったとしたら、月々のローンの支払いが12.4万円となってしまい、管理費等を合わせると13.4万円になり、収入(13万円)よりも多くなってしまいます。
さらに、不動産投資する物件自体が、いい物件か悪い物件かも判断する必要があります。駅から近いのか、買い物しやすいのか、日当たりはいいのか、管理会社はいい管理をしているのか、などなど。場所自体も考慮する必要があります。坪単価を計算して、周辺の物件と比較するのも当たり前になってきます。(ちなみに今は都市開発がされている勝どきや豊洲などがいいようですが、なにせよ埋立地ですので、不安に思う人もいるようです。あとは、広尾にある高級マンションとかは古くても価格が落ちにくいそうです。)
また、一般的に中古マンションがいいとされていますが、ものによっては新築がいいというマンションもあります。これから日本の人口は減少してくるので(外国人がたくさん移住してこない限り)、景気が上向いても不動産価格が急にあがることもないですし、賃貸物件も余ってきて供給過剰になるというおそれもあります。さらに、これからエコなマンションが増えてきたり、電気自動車が充電できるマンションもできるようなので、そこらへんの動向も考慮する必要があります。
不動産投資をする際に、まだまだ考慮すること(不動産取得税や、固定資産税などの税金の話や、諸費用の問題など)はたくさんあります。さらに、賃貸に出した時のデメリットなど(空室リスクなど)も考える必要があり、そう簡単な話ではないでしょう。実際、不動産を購入して賃貸に出している人に話を聞いてみたら、収支トントンでいけばいいと言っていました。
ただ、こういった不動産投資で儲けている人もいます。そういった類の本もたくさんでています。また、居住用の不動産だけではなく、セミナー用や撮影用、パーティー用に部屋を貸したりする方もいます。まあ、学生のうちからこうった投資をしている人は少ないでしょうから、社会人になってお金を稼ぐようになってからですね。
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