2012年10月6日土曜日
外資系金融の終わり
金融日記ブログの藤沢さんの本です。賛否両論ありますが、この人のブログや本は読みやすく、また今回出版された『外資系金融の終わり』も面白いです。本の詳細は実際にみていただくとして、このブログを書いている現状では、外資系金融の人員削減は激しいようです。とある情報源によると、日本の某外資系金融で有名な某クオンツの方は日本から海外にいかれたそうです(これが日本におけるクオンツの削減なのか、それともただの異動なのかは定かではありませんが、前者のような気がします)。また金融業界の全体的な流れでいうと、難しい数学を使って金融商品を計算するというよりは、シンプルなものが好まれる傾向にあるようです。(一部、新しい理論やロジックを使った算出方法もありますが、BSモデルのようなヒットはないようです。ちなみに、最近流行っているのはカウンターパーティーリスクマネジメントとかOISとかですかねー。)
ただ、金融業界のクオンツの職が少なくなったといっても、数学的なモデルも理解できて人にわかりやすく説明できて、ITに強くプログラムもできて、英語もそこそこできれば、仕事に困ることはないような気もします(年収5000万円にはいかないでしょうけど、20代で1000万円以上もらっている人はいるようです。まあ、それほど企業は利益につながるデータ分析できる人たちがほしいわけです。)。昨今は、データマイニングやらビックデータやら、データ分析のお仕事が増えています(ソーシャル系の企業やデータ分析系の企業など)。そういった仕事はクオンツにとって大得意なわけです。まあ、これらの能力についてすべて一流になれるわけではないでしょうが、他はそこそこでもどれか1つ2つ抜きんでていれば、企業にとってはほしい人材ではないかと思います。
2012年9月17日月曜日
とんでもなく面白い 仕事に役立つ数学
渋滞学などで有名な西成先生の本です。「モテる人の式ってどんな式?」や、「恋愛の達人…になれるかもしれない「eigen value」の魅力」など、本の項目として目を引くものが多いです。もちろん、本の内容もすごく面白くて、わかりやすいです。レベル的には大学の数学を使っているのですが、高校数学文系程度の数学の知識が多少あれば、理解できるのではないかと思います。
タイトルからしてなんとなくわかるとは思うのですが、定理を厳密に証明をしたり、難しい計算式をゴリゴリ解いていくような本ではありません。数学の計算などはほとんど抜きにして、イメージ的な説明をしてあるので、数学が苦手だという人にはおススメだと思います。
2012年8月9日木曜日
インターンシップ
今回はインターンシップについて紹介しようと思います。インターンシップとは、職業体験みたいなもので、この時期(夏~秋)に実施されることが多いみたいです。
私が参加したのは、以下の企業などがあります。
某金融機関のクオンツ・フィナンシャルエンジニアコース(1週間くらい)
某外資系金融機関のサマーインターンシップ(2~3日間くらい)
某外資系コンサルティング会社のインターンシップ(2~3日間くらい)
某官公庁のサマーインターンシップ(1週間くらい)
上の中で1番面白かったのが、経済産業省のインターンシップでした。以前はとても枠が少なかったのですが、今はかなりの人が参加できるようです。また、インターンシップではないですが、実りが多かったのはドリームインキュベータのセミナーでした。あるテーマに関するグループディスカッションがメインですが、社員の方たちの講演もあります。1日だけでしたが、これは本当に参加してよかったと思いました。
他にも色々と面白そうなインターンシップをやっている企業もありますし、他の就職活動生と交流する機会も得られますので、余裕があれば参加してみてください。ただ、無理をして参加する必要はなく、自分が興味があるものだけでいいと思います。某外資系金融機関のインターンシップは、ほとんど学生同士のグループディスカッションで、参加するメリットはあまりなかったと思いました。ただ、そういったセミナーに、抜きんでている人(某プログラミングコンテストで1位になった人など)もたまにいて、そういう人と話ができたのはよかった思います。
私が参加したのは、以下の企業などがあります。
某金融機関のクオンツ・フィナンシャルエンジニアコース(1週間くらい)
某外資系金融機関のサマーインターンシップ(2~3日間くらい)
某外資系コンサルティング会社のインターンシップ(2~3日間くらい)
某官公庁のサマーインターンシップ(1週間くらい)
上の中で1番面白かったのが、経済産業省のインターンシップでした。以前はとても枠が少なかったのですが、今はかなりの人が参加できるようです。また、インターンシップではないですが、実りが多かったのはドリームインキュベータのセミナーでした。あるテーマに関するグループディスカッションがメインですが、社員の方たちの講演もあります。1日だけでしたが、これは本当に参加してよかったと思いました。
他にも色々と面白そうなインターンシップをやっている企業もありますし、他の就職活動生と交流する機会も得られますので、余裕があれば参加してみてください。ただ、無理をして参加する必要はなく、自分が興味があるものだけでいいと思います。某外資系金融機関のインターンシップは、ほとんど学生同士のグループディスカッションで、参加するメリットはあまりなかったと思いました。ただ、そういったセミナーに、抜きんでている人(某プログラミングコンテストで1位になった人など)もたまにいて、そういう人と話ができたのはよかった思います。
2012年7月17日火曜日
ITの勉強をはじめるにあたって(基本・応用情報技術者試験を受ける)
近年、仕事をやる上で、ITのスキル(PC操作、エクセル、プログラミングなどなど)は必ず必要であり、また自分もITの勉強をちょこちょこしているので、ITに関する話題を書きます。ITの基本的な知識を網羅的に身につけたいけど、どうすればいいのかわからない方は、まず基本情報技術者試験などを受けることをおススメします。もちろん、この資格を持っているからといって仕事ができるかどうかは別問題だと思いますが、企業によっては、この資格を必ず取らせるところもあり、一時金がでたり、給与がアップすることもあるようです。また、色んなITの知識を浅く広く身につけることができるので、これくらい教養として取っておいてもいいのではないかと思います。おススメの参考書としては、上の本です。基本情報の本の中では一番わかりやすかったと思います。
勉強の方法としては、自分がいいと思う参考書を読みつつ、問題を解いたらよいと思われます。参考書を読むだけではよくわからないと思うので、過去問をやることで、知識が身に付きます。過去問は上の問題集がわかりやすいと思います。
余裕があれば、上のような問題集などをやればよいと思いますが、基本情報に受かるだけなら、基本情報の過去問をしっかりやっておけば、いいような気がします。ちなみに、自分は上の参考書や問題集を使って、基本は午前午後合わせて8割くらいとれて合格。次の応用もすぐに受験しました。電車に毎日乗っている20分くらいの間(往復)で下の本で勉強し、最後の1週間は下の過去問を眺めていて、午前は9割くらいとれて合格できました(マネジメント、ストラテジーは満点)。
以下が応用の過去問です。かんたんシリーズはわかりやすいです。
問題集などの使い方としては、最低3回はやりましょう。もちろん、1度できた問題は飛ばします。ただし、正解出来た問題でも、選択肢で問われている知識くらいは軽く確認しましょう。すべて覚える必要はありません。覚えるべきものは、何回も出題されているものです。何度も同じ問題が出題されるようなので、過去問は必ずやりましょう。
ちなみに、基本情報の午後はエクセルが一番簡単だと思います(年によるかもしれませんが。)。得意な言語があれば、それを選べばいいと思います。また、応用の午後は記述対策はある程度した方がいいかもしれません。自分は結果的に7割取れましたが、ほとんど本番ぶっつけでいったので、試験合格発表までちょっと自信がありませんでした。ただし、それほどマニアックな知識を学ぶ必要はなく、読解力の問題だったような気もします。知識を試されているというよりは、国語の問題みたいでした。
社会人(独身)の方であれば、ゼロから勉強始めて、基本情報は3か月、応用はそれに+3か月くらいで受かるのではないかと思います。学生で、かつ、勉強時間がたくさん確保できる方であれば、合わせて3か月くらいあれば十分だと思います。合格率はそれぞれ、25%、20%です。なお、この先に高度技術者試験(ネットワーク、DBなど)もありますが、これはまた別の機会に紹介したいと思います。
なお、これらの資格と、数学との関わりのある分野をあげると、集合論、論理学、情報理論、線形計画法などがあります。これらをみっちり勉強している人たちにとっては、基本や応用で出題される問題は朝飯前(これらの分野に限る)でしょう。
2012年2月18日土曜日
はじめての機械学習
今回紹介する本は機械学習に関する本です。機械学習とは、人口知能みたいなもので、その名の通り機械が学習するというイメージです。膨大なデータの中から規則性をみつけるデータマイニングや、遺伝的アルゴリズムなども機械学習の一部になるそうです。
この本は、機械学習をはじめて学ぶ人にとってもわかりやすい本ですが、本格的に勉強しようという人には物足りないかもしれません。C言語で実装されていますが、短いコードばかりなので、多少プログラムをかじったことのある人ならば、理解はできると思います。
ただ、機械学習は人工知能みたいなものといいましたが、この本はほんと入り口だけだと思います。例えば、第二章のパラメタ調整による時系列データの学習のロジックは本当に簡単なものです。実装しやすいといえば実装しやすいのですが、現実的に使えるのかというのは別問題だと感じました。実装する前のロジックは必ず成り立つものではなく、あくまで「仮説(こういうロジックになっているはずだと仮定)」なのだなあと。
ちなみに、学生の時から機械学習には興味はありましたが、何やらあやしい雰囲気(?)をかもしだしている道具もあったので、がっつりやろうとは思いませんでした。ただ、最近のはやりみたいですし、本当に使えるかどうかは勉強してみないとわからないので、時間があるときに本格的に勉強してみようと思います。
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リモートワークについて
また久しぶりにブログを書きます。最近はリモートワークで、通勤時間が減ったことにより、より時間が有効活用できるようになったので、また読んだ本のアウトプットをする機会をまた作っていこうと思います。 3月ごろからずっとリモートワークをやってきており、はじめは慣れない部分もあり、効率...

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最近まで就職活動をしてきたので、この記事から書いていこうと思います。 数学を学んでいる人たちにどんな職種があるのかというと、主に以下があります。 ・数学の教師 ・数学の研究者 ・アクチュアリー ・クオンツ おそらく、数学の教師と数学の研究者は想像がつくと思うのですが、アクチュアリ...
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今回は確率解析に関する本です。私の専攻によってファイナンス系の専門書によりがちですが、ご了承願います。ここで話すレベルは大学4年~大学院1年生のレベルです。 確率解析はブラウン運動や伊藤積分、伊藤の公式、確率微分方程式について勉強します。おおざっぱにいうと、ブラウン運動は粒子など...