2012年10月6日土曜日
外資系金融の終わり
金融日記ブログの藤沢さんの本です。賛否両論ありますが、この人のブログや本は読みやすく、また今回出版された『外資系金融の終わり』も面白いです。本の詳細は実際にみていただくとして、このブログを書いている現状では、外資系金融の人員削減は激しいようです。とある情報源によると、日本の某外資系金融で有名な某クオンツの方は日本から海外にいかれたそうです(これが日本におけるクオンツの削減なのか、それともただの異動なのかは定かではありませんが、前者のような気がします)。また金融業界の全体的な流れでいうと、難しい数学を使って金融商品を計算するというよりは、シンプルなものが好まれる傾向にあるようです。(一部、新しい理論やロジックを使った算出方法もありますが、BSモデルのようなヒットはないようです。ちなみに、最近流行っているのはカウンターパーティーリスクマネジメントとかOISとかですかねー。)
ただ、金融業界のクオンツの職が少なくなったといっても、数学的なモデルも理解できて人にわかりやすく説明できて、ITに強くプログラムもできて、英語もそこそこできれば、仕事に困ることはないような気もします(年収5000万円にはいかないでしょうけど、20代で1000万円以上もらっている人はいるようです。まあ、それほど企業は利益につながるデータ分析できる人たちがほしいわけです。)。昨今は、データマイニングやらビックデータやら、データ分析のお仕事が増えています(ソーシャル系の企業やデータ分析系の企業など)。そういった仕事はクオンツにとって大得意なわけです。まあ、これらの能力についてすべて一流になれるわけではないでしょうが、他はそこそこでもどれか1つ2つ抜きんでていれば、企業にとってはほしい人材ではないかと思います。
2011年1月22日土曜日
お金に稼いでもらう(不動産投資)
今回は数学の話ではなくて、お金の話に関する本を紹介します。この本はアマゾンのレビューが500近くあり、すでに知っている方も多くいらっしゃると思いますが、お金について学ぶとき比較的面白い本だと思うので紹介します。
こういった類の本を読むと、よく「お金に稼いでもらう」という言葉を目にします。自分はこれをはじめて聞いたとき、どういう意味なのだろうと思っていました。簡単に一例をあげると、「不動産投資をする」ことです。たとえば、マンションを1部屋分(1つでもいいですが)購入したとします。ただし、そこへは居住しません。そのマンションを誰か賃貸に出して、賃貸収入をえてお金を稼ぐ。これが「お金に稼いでもらう」という意味です。
お金の素人からするとおいしい話だと思う人もいるかもしれません。毎月自動的にお金が入ってくるのですから。
たとえば、頭金ゼロで3000万円で物件を購入したとします。ローンを35年組むとして、金利は変動として、2%にしましょう。すると、月々の返済額は9.9万円で、管理費等を1万円とすると合計10.9万円の支払いになります。(下のサイトのヤフー不動産でローンの計算ができます。)
ヤフー不動産の住宅ローンシミュレーション
ここでマンション1部屋を月に13万円で貸せたとしましょう。すると、ローンの支払いが10.9万円で収入が13万円ですので、差額の2.1万円が利益となります。
しかし、不動産について勉強したことがある人ならわかるように、そんなに簡単な話ではありません。
まず、マンションを購入するときに、自己資金があるかどうかとか、ローンを組めるかどうか(銀行がお金を貸してくれるか)が問題になります。また、ローンを組むとしても、固定金利にするか変動金利にするかという選択があります。今は変動は1%を切ってますが、5年以内に日本の財政はとんでもないことになる可能性大(このままだと)なので、インフレになるともいわれています。しかし、ずーっと金利は低金利なので、心配する必要がないという人もいます。こういうのも最終的な判断は自分でします。(インフレになれば、不動産価格もあがるといわれていますが、どうなるかはふたをあけてみないとわかりません。)
先ほどのマンション購入の例で考えると、もし変動金利が2%から3.5%になったとしたら、月々のローンの支払いが12.4万円となってしまい、管理費等を合わせると13.4万円になり、収入(13万円)よりも多くなってしまいます。
さらに、不動産投資する物件自体が、いい物件か悪い物件かも判断する必要があります。駅から近いのか、買い物しやすいのか、日当たりはいいのか、管理会社はいい管理をしているのか、などなど。場所自体も考慮する必要があります。坪単価を計算して、周辺の物件と比較するのも当たり前になってきます。(ちなみに今は都市開発がされている勝どきや豊洲などがいいようですが、なにせよ埋立地ですので、不安に思う人もいるようです。あとは、広尾にある高級マンションとかは古くても価格が落ちにくいそうです。)
また、一般的に中古マンションがいいとされていますが、ものによっては新築がいいというマンションもあります。これから日本の人口は減少してくるので(外国人がたくさん移住してこない限り)、景気が上向いても不動産価格が急にあがることもないですし、賃貸物件も余ってきて供給過剰になるというおそれもあります。さらに、これからエコなマンションが増えてきたり、電気自動車が充電できるマンションもできるようなので、そこらへんの動向も考慮する必要があります。
不動産投資をする際に、まだまだ考慮すること(不動産取得税や、固定資産税などの税金の話や、諸費用の問題など)はたくさんあります。さらに、賃貸に出した時のデメリットなど(空室リスクなど)も考える必要があり、そう簡単な話ではないでしょう。実際、不動産を購入して賃貸に出している人に話を聞いてみたら、収支トントンでいけばいいと言っていました。
ただ、こういった不動産投資で儲けている人もいます。そういった類の本もたくさんでています。また、居住用の不動産だけではなく、セミナー用や撮影用、パーティー用に部屋を貸したりする方もいます。まあ、学生のうちからこうった投資をしている人は少ないでしょうから、社会人になってお金を稼ぐようになってからですね。
2010年7月28日水曜日
なぜ投資のプロはサルに負けるのか?
ファイナンスに興味はあるけど、全く知識がない人にとってとてもためになる本だと思います。もちろん、数学理論バリバリでファイナンスを勉強してきた人にとっても、よい本です。難しい用語もあまり使わずに、中学生や高校生でも読めると思います。これでお金が稼げるようになるとは限りませんが、少なくとも変な投資の話などには騙されないようになるでしょう。
よく日本人は投資などのようなバクチはせずに、まじめにコツコツと働くことが一番だといわれています。確かに、この本にも最後の方で「お金があんまりない人は、下手な投資はしない方がいい」と書かれていて、私自身もそうだと感じています。
しかし、実態をよくみてみるとそうではありません。日本人はかけごとが大好きだと思います。たとえば先日、銀座に遊びに行ったときに、宝くじ売り場に行列ができていました。もちろん、「夢を買うんだ」という人の意見を否定するつもりは毛頭ないですが、なぜあんなに集中して並ぶのかが不思議でなりません。どこで宝くじを買おうと、当たる確率は変わらない(意図的な操作などがなければ)からです。これは細野さんの本にも書いてあったり、ちゃんと確率の勉強をしてきた人にとっては当たり前のことです。あんなに当たりくじが当たるのは、買う人の数(母数)が多いからなんです。宝くじを100万枚売って1人当たるのと、1000万枚売って10人当たるのとでは、「当たる確率は同じ100万分の1」のはずです。
また、宝くじの全体的なリターンを考えたら、確実にマイナスとなります。なんで1億円とか2億円を当選くじとして支払うことができるのかというと、宝くじを買う人たちがいるからです。宝くじを購入した人たちが1億円や2億円を払っているようなもので、さらに余分なお金は国(地方)に持っていかれてしまうんです。パチンコや競馬なども同じです。もちろん、儲けようと思わずにエンターテイメント的に楽しむだけならいいと思います。全く否定するのも、世間の常識(?)的なお話についていけなくなるからです。私の父は「こんなことは、ちょっとだけお金をかけて楽しむ程度がよい」と、私が小さいころから言っていました。
冒頭にも申し上げたように、この本を読んだからといって簡単に儲けることはできないでしょう。ただし、もう「ここの宝くじ売り場が当たりやすい」というような話を信じるようなことはしなくなるでしょう。お金の話になるとどうしも「儲ける」とか「稼ぐ」とか増やす方向に目が向きがちですが、「お金を賢く減らさない」というのもとても大事なことなのです。
ちなみに、著者の方は数理系の研究をされていて、その後に外資系投資銀行でクオンツとして働かれているみたいです。この本が出た時期がちょうど好景気でリーマンショック前だったので、結構景気がいい話も書かれています。しかし、以前の日記に紹介したようにゴールドマン・サックスなどはあのリターマンがいたクオンツ事業をなくしたり、ドイツ証券もクオンツ系の事業をなくしたという記事を先日見た気がします。他の外資系金融機関でも、リーマンショック後つぶして、リストラしているところもありました。
ただし、この不景気の中でも、一部のヘッジファンドなどは数理系の人たちばかりを集めて、すごい成績を出しているみたいです。今後クオンツ系の仕事の需要が増えるかどうかはわかりませんが、自分は今までのファイナンスの知識を身につけるだけではなく、視野を広げて新しいモデルを開発することに専念するのみです。
この方はときどき過激な発言をするときもあるような気がしますが、本音で書かれていることもあるので、本を読んでいても、日記を読んでいてもすっきりします。とても読みやすいです。
「お金を稼ぐ」ということを重視したいならば、クオンツのような理論バリバリよりも、営業マン的な人の方が稼いでいるケースが多いようですね。最近、色々な社会人の方とお話する機会が多いのですが、お金持ちの人ほど占いとか風水とかスピリテュアル的な話を信じる人が多いようです。論理的な考え方ができて、論理的な話ができるからといって、いっぱい稼げるとは限りません。いかにサービスをするか(人を満足させるか)、もしくは怪しい投資のお話ようにいかに人をだますか(?)が重要らしいです。もちろん、法的な範囲内ということですが。私はそういった話にあまり関心がないので、お金を稼ぎたいだけだったら違うサイトにいくことをおススメします(笑)。
2010年4月28日水曜日
業界・職種と大学の専攻について(特にファイナンス関係)
今回は、大学の専攻と業界(職種)について述べようと思います。
金融機関の就職説明会なんかにいくと、学生がよく「ファイナンスや経済学を専攻していないのですが、大丈夫でしょうか?」という質問をしています。ほとんどの企業の採用者側は「ほとんど関係ない」とおっしゃっていて、うわべだけではないみたいです。実施に内定者の出身を聞いてみると、ファイナンスとは全く関係ない専攻の人たちもちらほらいました。
クオンツ(金融工学コース)について同様のことがいえます。正直、大学院レベルの金融工学の知識が全くなくても(わかっていなくても)、採用されることもあります。たぶん、そういった他分野の人たちはすごい専門性をもっていたり、何か光るものをもっていたので、採用されたのでしょう。
ところで、金融工学やファイナンスなどを専攻しているからといって、必ず金融機関でクオンツをやれるとは限らないようです。最近見つけたサイトなのですが、参考になるかと思います。
「とある「元」ヘッジファンド運用者のつぶやき(新卒の面接の作法:「金融専攻です」と言うのは不利。) 」
就職活動をしていて感じたのは、金融機関で働いているクオンツといっても、様々なレベルのクオンツがいます。数学でバリバリ理論系のクオンツもいれば、理屈はわかんないけど計算だけできるクオンツもいますし、IT関係の仕事が得意なクオンツもいます。
何を勉強しておけばいいというわけではないですが、よく紹介されているのが、
です。ゼミなんかで大学3年生くらいから読めるみたいです。解答集も別売りしています。
他には、
があります。これも基本的に大学4年生~大学院1年生くらいまでのレベルだと思います。ただ、翻訳した方に直接話をうかがったのですが、やはりここまでくると翻訳本ではなくてそのまま洋書で読んだ方がいいそうです。1は大学2~3年生でも読めると思います。
他にもダフィーやシングルトンなどちょっとレベルの高いファイナンスの本がありますが、本当にガチで金融工学を専攻したいのでなければ、読むことはおススメしません。一般の読者には挫折する恐れ大です。数学の関数解析やら積分論やらが必要となって、さらにミクロの上級レベルの知識や計量経済学などの知識も必要で、学部でこれらの本をちゃんと読みこなせる人は見たことがありません。(もちろん、自分も読めませんでした。)
以上です。
金融機関の就職説明会なんかにいくと、学生がよく「ファイナンスや経済学を専攻していないのですが、大丈夫でしょうか?」という質問をしています。ほとんどの企業の採用者側は「ほとんど関係ない」とおっしゃっていて、うわべだけではないみたいです。実施に内定者の出身を聞いてみると、ファイナンスとは全く関係ない専攻の人たちもちらほらいました。
クオンツ(金融工学コース)について同様のことがいえます。正直、大学院レベルの金融工学の知識が全くなくても(わかっていなくても)、採用されることもあります。たぶん、そういった他分野の人たちはすごい専門性をもっていたり、何か光るものをもっていたので、採用されたのでしょう。
ところで、金融工学やファイナンスなどを専攻しているからといって、必ず金融機関でクオンツをやれるとは限らないようです。最近見つけたサイトなのですが、参考になるかと思います。
「とある「元」ヘッジファンド運用者のつぶやき(新卒の面接の作法:「金融専攻です」と言うのは不利。) 」
就職活動をしていて感じたのは、金融機関で働いているクオンツといっても、様々なレベルのクオンツがいます。数学でバリバリ理論系のクオンツもいれば、理屈はわかんないけど計算だけできるクオンツもいますし、IT関係の仕事が得意なクオンツもいます。
何を勉強しておけばいいというわけではないですが、よく紹介されているのが、
です。ゼミなんかで大学3年生くらいから読めるみたいです。解答集も別売りしています。
他には、
があります。これも基本的に大学4年生~大学院1年生くらいまでのレベルだと思います。ただ、翻訳した方に直接話をうかがったのですが、やはりここまでくると翻訳本ではなくてそのまま洋書で読んだ方がいいそうです。1は大学2~3年生でも読めると思います。
他にもダフィーやシングルトンなどちょっとレベルの高いファイナンスの本がありますが、本当にガチで金融工学を専攻したいのでなければ、読むことはおススメしません。一般の読者には挫折する恐れ大です。数学の関数解析やら積分論やらが必要となって、さらにミクロの上級レベルの知識や計量経済学などの知識も必要で、学部でこれらの本をちゃんと読みこなせる人は見たことがありません。(もちろん、自分も読めませんでした。)
以上です。
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最近まで就職活動をしてきたので、この記事から書いていこうと思います。 数学を学んでいる人たちにどんな職種があるのかというと、主に以下があります。 ・数学の教師 ・数学の研究者 ・アクチュアリー ・クオンツ おそらく、数学の教師と数学の研究者は想像がつくと思うのですが、アクチュアリ...
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